トカゲの気分を抱きしめて

日陰のカナヘビ

トカゲ、正確にはカナヘビ
小さい頃から好きだった生き物で、小学生の頃は、大きなプラスチックの虫かごに土を入れて、草を植えて、ミズゴケを一部に敷いて繁殖させることに夢中だった。
今は自宅の庭に住みついている3匹のカナヘビを時々見かけて満足している。レンガの下から孵った卵の殻だとか、今年生まれたばかりの小さなカナヘビを見る事はとても嬉しいこと。ミミズを取るところを目撃した事もあるし、モズかなんかの鳥が目の前で、愛すべきカナヘビを捕まえていったことを見た事もある。かなりショックだったけど、仕方の無いことなのだろう。微笑ましさと共に、残酷さもまた自然であるのだと思う。
生命の必死の営みを、僕は趣味程度で楽しんでいる。カメラに収めて満足している。一番のんきで残酷なのはきっと僕なのだろう。
もう11月になり、すぐに冬が来る。今のうちに沢山の生き物の写真を撮っておかないと。秋は昆虫が成虫になる季節でもあるから。冬になって、彼らが死ぬ前に、早く写真を撮らないと。彼らが死ぬ前に。