Machu Picchu

天空の城

泣いた。観光地で遺跡を見ただけなのに、馬鹿みたいに涙が出た。
早朝一番、マチュピチュの遺跡についた時、それは霧がかかっていて何も見えなかった。呆然と失意を感じながら、霧の中を眺めていた。けれど、そこへ太陽は差し込んだ。霧はみるみるうちに晴れ渡り、霧の中からそれは姿を現した。それはあまりにも静かで威厳に満ちていたように見えた。一言でいうと、カッコよかった。南米を愛した伯父さんや、スペイン語を話す父さんが残した熱い思いを感じた。僕をこの地に立たす事を許してくれたすべてに感謝した。ありがとう。僕は、涙を流しました。馬鹿みたいに。
やがて太陽は霧をすべてかき消し、それは当たり前のようにそこにそびえ続けていた。全ては当たり前の事のように。