雛祭

雛祭りの日だと言う事に日本から来たメールで気づく。当たり前のことながら、ここではそんなんぜんぜん感じないなあ、と思います。なんかこっちはもうすぐ母の日みたいや。他の国の人に聞いたけど、あれってどこの国でも大概あるみたいやね。日は違う見たいやけど。

ところで雛祭りと聞いてまず思い出したのが、去年のその日にどこで何をしていたかという事。あれは、ほんまに忘れません。
その日僕はインドとネパールの国境付近にいてん。そしてその夜、安い乗り心地最低のローカル夜行バスでバラナシへと向かってましてん。んで、最低な乗り心地のバスの中でも寝るしかないから寝ててんな。んで、なんとか寝てたわけやけど、ある時バスが急に止まって目覚めてんな。んで、みんなバスから降りだすから、もうちょっと早そうやけどついたんかな、って思って僕も降りて辺りを見ても、本当に真っ暗で、人気が無いって言うか、広大な原っぱかなんかわからん平地のど真ん中にぽつんと10人くらいでいる感じでありました。
ただならぬ雰囲気やったんで、なんか起きたん?って必死に横にいたインド人にジェスチャーで聞いたらタイヤのところに連れて行かれて、指差された先を見たら、タイヤがパンクしていました。すっかり、空気も抜けてぺちゃんこになってました。
春のインドは夜は結構冷える。寒い。どないするんやろう、とかおもいながら、みんなでバスの横に固まって座っていました。あたりは真っ暗。文明なんて、こんなもんか、ゴムに空気が入ってないだけでこうなるのか、と思いつつ。まあ、沢山人いるし、どうにかなるやろうとか思っててんけどさ。風邪ひいたらいややなあとか思ったりして。

そして、1時間くらいしたと時、また違う新しいバスが来てんな。おお救いの船だ、って事でみんなで乗り込みましたとさ。んで、バスは昼前に無事目的地に着きましたとさ。まあ、今から思えばまったくどうって事ない話なんやけど、あの時はちょっとドキドキしました。


少なくとも一昨年の僕は、一年後にこんなことが起こるとか思ってもいなかったやろうし、凍えながらバスを待ってた僕も一年後、僕がイギリスでまたもや凍えながら二階建てのバスを待ってるなんて思ってもいなかったやろう。
来年の僕も、今の僕が想像も出来ないようなことをしていることを願う次第です。来年も凍えてバスを待ってたりして…