啓蟄の頃を過ぎて

新穂高にて

数日前、祖父が亡くなり、初七日をむかえた。

あれだけ涙が出た日から1週間も経っていないのに、もう涙は出なかったな。
人は忘れるから生きていける、そんな気がする。



小さな頃から、いつも祖父が仏壇に向かって唱えていた「南無阿弥陀仏」という不思議な言葉。
その日、祖父、その人に向かって自分が口にしていたのが、とても悲しくて。



忘れたり、忘れなかったり、だんだん薄れていったり、ふと思い出したり・・・何があっても、僕が生きている限り、僕の日常は続く。




あたりまえの日々が、今日もいつもどおり続いている・・・