タンニャバード。

ロンドンは移民の街と聞いてたけど、ほんまにいろんな人種の人がいます。そして、またしてもインド人に縁があった。


パスポートのコピーをとっておきたいなあと思っていたときに、すぐ近所の酒屋さんみたいなところで、「コピー5ペンス」って書いてあったのを見たから、コピーをとってもらおうとそこに行ったわけです。

カウンターにいたのは、インド人のおばちゃん。これコピーとってって、パスポートを渡したら、なんか少し不安げな顔をしたあと、はいはい、ってカウンターの奥のほうへ歩いていきました。
この小さいカウンターの中のどこにコピー機があるんやろうって覗き込んだら、そこにあったのは家庭用の感熱紙のFAX。これで金取る気か!と思ったのもつかの間、そのおばちゃんは、俺のパスポートをFAXする紙を入れるところにおもむろに突っ込み始めた。どう見ても普通、紙一枚とかを差し込んで、コピーする機械の差込口に、無理やりパスポートを突っ込もうとするおばちゃん。無理だ。やめてくれ、パスポートは大事なものなんだ!
 「もういいって、無理やろ?」って俺が言ったら、おばちゃんは笑顔で「ノープロブレム」・・・出た!インド人の決めセリフ。問答無用の決めセリフ。
パスポートはなんとかゆっくりとねじ込まれ、俺の顔はイッタンモメンのようになって感熱紙にコピーされていきました。だから無理だって言ったのに。一応コピーは出来たけど。(出来たとは普通いわへんけども・・・)
妖怪と化した僕の顔を二人で見て笑ってたら、おばちゃんが一言、

「3ペンスでいいよ」


おそろしや印度人。アイラブインド人。彼らは大阪のおばちゃんに勝てる唯一の生命体なのではないかと、ふと思った日でした。